【ケープコッド編#3】 Pray
【再会】
不思議だな。あれからもう何年も経ったような懐かしさを感じる。
この辺りは何も変わっていない。駅周辺が再開発で変化し続けているのに、ここらは取り残されたようだ。
しばらく辺りを眺めた後、お店のドアの前まで来たのだが・・・急に怖気づいてしまった。ノブを回したいような、回したくないような・・・。だが、ここで突っ立っていても何も始まらないな・・・よし。
ゆっくりとノブを回してドアを開け中に入る。
店内は間接照明で照らされていて、穏やかなピアノ曲が流れている。
何も変わらない・・・いつもの・・・。お店に一歩入って立ち尽くしている私。
店員「いらっしゃいませ」
懐かしいあの声が聞こえてきた。その声に私もいつものように答える。
私「偶然近くを通りかかったものでね。一応寄ってみたんだが・・・お邪魔だったかな?」
店員「・・・はい、とってもお邪魔です」
私に気が付いて意地悪そうな笑顔で答えてくる。
私「やあ、久しぶりだね・・・アッシュ!」
アッシュ「お久しぶりね~あなたに会うなんて~♪」
私「あれから~何年経ったのかしら~?」
アッシュ「あはは、わかった!わかりました!カラオケもないのによくやるよ(笑)とりあえずカウンターに座ってよ、モンティナ!」