アイツが天国から還ってきた 夢幻のマッドマックス Millennium編

The goal of all life is death. 凄惨な事故による心肺停止状態から仮初めの命を与えられ、アイツが天国から還ってきた。アイツは夢か幻か?だがアイツは残り少ない時間を自ら削って死に急ぐ。これはアイツの命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。この命の終焉の刻まであと僅か・・・全ては時の中に・・・

【ケープコッド編#5】 黄昏のケープコッド

【時の止まった場所】

”私”はバイクを走らせる。
エメラルドグリーンの綺麗な海が続く海岸沿いの国道を独り走り続ける。

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太陽は既に傾き、気温も下がって肌寒くなっていた。
ケープコッドに辿り着くころには何時になっているだろう。
幸いにもこの道は交通量も少なく、信号も殆どない。
残りのガソリンが少なくなってきたが、かまわずに先を急ぐ。

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岬の入口の交差点を左折してしばらくそのまま進んでいくと・・・あの場所に辿り着いた。
あの頃と何も変わらない。まるで、ここだけ時間が止まっているかのような錯覚を起こしてしまう・・・。

”私”はエンジンを止めてヘルメットをバイクの上に置き、周辺を見回すが・・・誰もいない。

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かまわずにバイクからおりて海の方へ向かって歩いていく。
果たして・・・岬の先端、断崖付近に人影が見えた。
ゆっくりと岬の先端に向かって歩いていく。

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”私”「・・・こんなところで釣りでもしているの?」