天国から還ってきた男 マッドマックスの微妙な冒険

残された僅な時間を更に削って死に急ぐマッドマックス。これは彼の命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。全ては時の中に…

マックス VS モンティナ #1

【遠き山に日は落ちて】

遠き山に 日は落ちて
星は空を ちりばめぬ
きょうのわざを なし終えて
心軽く 安らえば
風は涼し この夕べ
いざや 楽しき まどいせん
まどいせん

 

夕方になると、家の近くのどこぞのスピーカーから流れ出すいつものメロディーが聞こえてきた。
これを合図に絶対に負けられない戦いが始まろうとしている・・・。
サイクルジャージに身を包んだマックスとモンティナが道路の端っこで睨み合う。
マックス「時間もないことだ、一回で決めようぜ」
モンティナ「いいだろう。秋吉台へ抜けるルートの自販機前がスタート。ゴールは木間小学校前だ」
無言でうなずくマックス。
それからは、いつものように博物館の側を通って橋を渡り、白水小学校の横を走り抜ける。
 川沿いを走ると恐ろしい記憶が蘇る・・・1年前、この川沿いの道路工事があったのだ。その時微妙なほんの僅かな段差があったため、その段差にフロントタイヤが引っかかってしまったのだ。そのままコントロールを失いロードバイクがガードレールに激突して、マックスがガードレールを乗り越えて川の中へダイブ・・・しそうになったが、なんとか腕をガードレールに引っかけて落下を免れたのだ。

 近くを歩いていた小学生の女の子から「大丈夫ですか!?」と声をかけられたため、反射的に「あはは、大丈夫!なんともないよ~」と、涙を堪えて笑顔を見せたなぁ。因みにサイクルジャージは引き裂かれていた。
ほとんど洒落にならないアクシデント・・・一歩間違えば天国へ帰ることになっていたであろう。


マックス「あのときは流石に死ぬかと思った・・・」
モンティナ「ん?何か言ったか?」
マックス「いや、なんでもない」
そして自販機前に到着。本当にやるのか?この2人・・・