きらら浜サイクルミーティング#1 【人生常に崖っぷち それでも・・・俺は生きている】
暫くの間、仕事が忙しすぎて休日無し&仕事が終わったら寝るだけの状態が続き、自転車に乗る事だけでなく太陽の光を浴びることすらできなかったマックス。
モンティナ「仕事が大変だったようだな。野菜不足はトマトジュースで補ったのか?」
マックス「俺はどっかの吸血鬼か?」
モンティナ「ところで、きらら浜サイクルミーティングはどうするんだ?参加せずに組織の応援に行くか?」
そうなのである。マックスはもはやロードバイクの乗り方すら忘れてしまっている状態なのだ。
マックス「どうするかな・・・まともに走れないけど一応エントリーだけしておいて、やばかったら棄権しちまうか・・・」
モンティナ「でも、組織からは2時間チームエンデューロへの誘いがあったんだろ?突然棄権したら迷惑がかかるぜ?」
マックス「ああ、だから今回はソロ参加にしとくよ。それと一応クリテリウムにもエントリーだけしておこう・・・今のままでは周回遅れにされそうだな・・・やれやれだぜ」
地元山口県のレースなのだが、年々県外参加者の割合が増えていてその多くが鬼のように速い猛者揃いだ。しかも・・・某実業団の招待選手を筆頭に様々な実業団選手が入り乱れて参加するまさに地獄のようなレースが展開されるありさまだ・・・。とても地元の草レースとは思えない超ハイレベルなきらら浜サイクルミーティング!恐るべし!
山口県という地理的な条件が問題なのだろう。大都市圏で自転車人口も多い広島と福岡に挟まれているため両県から多くの実業団選手等が遠征にやってくるので山口県勢はたまったものではないのだ。
モンティナ「うむ、間違いなく周回遅れだ。エンジンはポンコツ、根性は無い、運も悪い、人生常に崖っぷちの良いとこなしだからな、マックスは(笑) といわけでマシンのチューンアップとレース戦術でなんとかするしかないな。まあ、いつものことだから気にするな」
マックス「そうだよな!いつものことだよな!!ポンコツエンジンなのは今に始まったことじゃあないし・・・って!何だとこの野郎!!」
モンティナの指摘が正論過ぎて全く反論できない。
マックス「チューンアップか・・・」
マックスがチラリと視線を送る先・・・部屋の片隅には埃を被っている黒いKOGAが放置されている。
マックス「KOGAに最後に乗ったのはいつだったか思い出せない。というか、ハンドルとサドルおまけにシートポストが無いぞ・・・・俺はいったい何をしようとしていたんだ?????」
モンティナ「しらねーよ。改造しようとしていたらどっかの偉い人の発言で地獄の強制労働が始ったんじゃねーか?」
マックス「・・・・!!!そうだ!そうだった!あの野郎!!!!今思い出しただけで向津具半島だぜ!!!」
どっかの偉い人の顏を思い浮かべて、怒りで拳を握りしめるマックス。
モンティナ「まあいいさ。どーせKOGAを使う気はサラサラないんだからな」
マックス「何・・・・だと?」