アイツが天国から還ってきた 夢幻のマッドマックス Millennium編

The goal of all life is death. 凄惨な事故による心肺停止状態から仮初めの命を与えられ、アイツが天国から還ってきた。アイツは夢か幻か?だがアイツは残り少ない時間を自ら削って死に急ぐ。これはアイツの命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。この命の終焉の刻まであと僅か・・・全ては時の中に・・・

隣り合わせの落車と青春#5 【LONELY MAN この命の終焉まであと僅か・・・】

 その日、天候は曇り後大雨の予報であった。強風の中、きらら浜CMのコースを試走する。

 今回使用するバイクはルイちゃんこと白いルイガノです。

KOGAちゃんと同じく魔改造専門店モンティナで先週フロントフォークを交換してもらいました。軽量で振動吸収の良いフォークなのですが、何だかバイクの前後重量バランスが崩れて乗り難くなったような気もしますが・・・まあ気にするな!

 白いルイガノのフレームに黒いフォークということで、どことなくチグハグな感じがします。というか、知らない人が見たらフォークが破損して安物のフォークと交換したのでは?と見られるかもしれません。しかし、私にとっては白いフレームに黒いフォークこそがカッコイイのです。ほら、どことなくどっかの豆腐屋のハチロクを思い浮かべるでしょ?白い車体にボンネットだけ黒いトレノって良いよね?良いと思いませんか?思うといいな・・・

 

 試走が終わり、ローラー台でウォームアップしていると、ブルベン、クライシス、ウォルター、デイジー、フルクラー達が応援に来てくれました。

ブルベン「あれ?KOGAじゃない?何故ルイガノ?しかもフォークが変えてあるぞ」

デイジー「本当だ。ルイガノを持ってきてるよ」

ウォルター「昨日、KOGAを会場に持ってきてたのに・・・何故?」

マックス「KOGAはフォーク交換したばかりなんでね。今回はこのカスタマイズしたルイガノを使うんだ」

ウォルター「フォーク交換してあるだけじゃない・・・このクランク・・・まさかシングルギア?

マックス「これはシングルギアに見せかけて、フロントのチェーンリングをクロスレシオにしてあるんだ」

デイジー「見せかける必要ってあるんですか?」

ウォルター「・・・フロントをクロスレシオにする意味がわからない」

マックス「何事も試行錯誤だよ。一回で正解は得られないからね」

 他にもいろいろと魔改造を繰り返したルイガノである。世界広しと言えども、あのルイガノロードバイクをここまで改造しまくってる酔狂な人は他にはいないだろう。

 このルイガノのことは、おめかしルイちゃん最終形態と呼んでもらおうか。ついでに私の事はルイガノマスターとでも呼んでくれ。ただし、その改造が速さに繋がっていかどうかはサッパリわかりません!

 空からはポツリ、ポツリと雨粒が落ちており、風も益々強くなってきている。

マックス「・・・悪い予感がするぜ。スタートするまで本降りにならないといいんだが・・・」

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 というわけで、スタートラインに並ぶ時刻となりました。悪い予感ばかり頭を過るのですが、ここまで来たら走るのみです。

 因みに、スタートラインに並ぶバイクの中で私のルイガノよりも安価なバイクは皆無です。少なく見積もっても私のルイガノの購入価格の3倍以上のバイクばかりです。

 今日の作戦は・・・ありません。強制労働から解放されたばかりで、まだリハビリも終わっていない状態では、どんな作戦を立ててもダメだこりゃ・・・です。

 どうか速攻で千切られませんように・・・アーメン 

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  あとはモンティナに魔改造してもらったおめかしルイちゃん最終形態改めニュールイガノ【LGS-RCN Spec2 Powered by EVA】の力を引き出せることができれば良いのですが・・・時間がないためテスト走行で3時間くらい乗っただけでポジション出しも微妙です。 

こうして不安要素しかないまま、無情にもスタートを迎えるマッドマックス

果たして生きてゴールラインを通過することができるのであろうか・・・