アイツが天国から還ってきた 夢幻のマッドマックス Millennium編

The goal of all life is death. 凄惨な事故による心肺停止状態から仮初めの命を与えられ、アイツが天国から還ってきた。アイツは夢か幻か?だがアイツは残り少ない時間を自ら削って死に急ぐ。これはアイツの命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。この命の終焉の刻まであと僅か・・・全ては時の中に・・・

あなたの知らないマッドマックスの日常生活 【Let's take off】

悪夢の落車から2週間後

右腕、右脚の擦過傷は完治したのだが、依然として右肩と右の脇腹が痛む。おそらく鎖骨と肋骨にヒビが入っているのだろう。咳、クシャミをすると悶絶しそうになる・・・ヤレヤレだ。

ライダーの方はこんな感じ。

 

次にバイクの方だが、こちらは魔改造専門店モンティナに預けたままにしてある。STIレバー・ハンドルが曲がったのと、ペダル・RD・バーテープに少々傷がついたくらいだ。もう乗れる状態になったという連絡を受けたので、モンティナのところへ受け取りに行くことにした。

マックス「久しぶりだな、モンティナ」

ここは某所にある魔改造専門店モンティナである。

モンティナ「なんだお前か・・・バイクの方は軽傷だったが、お前はヘルメットが割れるほどの重症だったはずなのに、もう復活したのか?」

マックス「ああ、俺の頭の身代わりにヘルメットが割れちまったってことさ。まだ数回しか使ってなかったお気に入りだったのに廃棄処分になっちまったよ」

モンティナ「それなら新しいヘルメットが必要だろ?丁度良いタイミングで新製品が入ったんだが試着してみるか?」

そういうと、モンティナはカウンターの後ろから箱を持ってくる。

マックス「新製品?どんなのだ?」

モンティナ「最軽量という触れ込みのヘルメットだけどな。マジで軽いぞ

マックス「ほう?ちょっと被らせてくれ」

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モンティナからヘルメットを受け取るマックス

マックス「・・・え?軽い・・・軽すぎるぞ、何だこれ?」

手に持った瞬間、想定していた重さを全く感じない。そしてかぶってみると・・・。

 

マックス「これをくれ」

 

即決するマックス。こういう時の決断は速いのだ。

モンティナ「お買い上げありがとうございます」

というわけで、ニューヘルメットを装備して、修理が終わったルイガノシェイクダウンを行うことになった。

 ステムを交換してハンドルポジションを変更したのだが、他のパーツ等は何も変更していない。

モンティナ「ポジションはこれがベストなはずだ。試してみろよ」

マックス「よし!それならいつものダム湖までポタリングするか!」

というわけで、マックスとモンティナはいつものコースでダム湖までポタリングすることとなった。

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モンティナ「変速の調子はどうだ?」

マックス「完璧!ベリーグッドだ!それにこのポジションだとダンシングし易いな!」

加速、減速、コーナリング、高速巡航等、いろいろ試してみたがとてもしっくりくる。

マックス「イイヨ~イイヨ~さすがは魔改造専門店モンティナだ!それにしても、このフォークは軽いのに剛性が凄いぞ。フルブレーキングしてもなんともない。どうなってんだコレ」

モンティナ「そのフォークはRPS構造になっているんだ。簡単にいうとフォークのブレード部分に仕切りが入ってるってことさ」

マックス「反応も良いしルイガノがワンランク1のバイクになった感じがするぞ。良いカスタマイズだ、モンティナ」

モンティナ「褒めても何も出ないぞ」

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マックス「それにしても今日は暑いな・・・」

モンティナ「それならこのダムの下で泳いでこいよ。俺が背中を押してやってもいいぞ?」

マックスが恐る恐るダムの手すりから下を覗く。

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マックス「ヤバイって・・・死ぬって・・・マジで天国へ逝っちまうって

モンティナ「それは残念だ。そういえば、今はダムカードというものが流行っているという噂を聞いたことがあるが、お前は持ってるのか?」

マックス「ああ、1枚だけ持ってるぞ。そこの管理事務所でもらったんだ。」

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モンティナ「ダムカード収集ライドっていうのも面白そうじゃないか?」

マックス「いいな!それいいわ!やろうぜ!」

その時である。ダム湖の湖面へ続く階段の下の方から声が聞こえてきたのは・・・。

謎の人物「話は全て聞かせてもらったぞ」

マックス「む!?」

モンティナ「誰だ?」

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謎の人物「そんな楽しい企画をお前らだけでやらせはせん!俺も混ぜろ!」

 

マックス「スカーフェイスお前、ダム湖で何やってたんだよ?」

スカーフェイス「何って見りゃわかるだろ?ブラックバス釣りしてたんだ

モンティナ「お、お前が釣りをするなんて・・・初めて聞いたぞ。年から年中、オフロードバイクに乗りまくってる変態とばかり思っていたんだがな・・・」

スカーフェイス釣りの嗜みくらあるわ。そうだ、さっき釣ったブラックバスを塩焼きにしたんだが、なかなか美味いぞ。お前らも食うか?

マックス「ブラックバスを・・・食ったのか?

スカーフェイス「ああ、釣った魚は意地でも食う主義なんでな。それがどうした?」

マックス「いや・・・もう何も言うまい。せっかくだが塩焼きは遠慮しておくよ」

スカーフェイス「そうか?それならモンティナ、お前はどうだ?」

モンティナ「いや、今日は腹の調子が悪いんでやめておくよ」

スカーフェイス「そうか。あれ?空を見ろよ。飛行機雲だ!」

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青空には白い一本の飛行機雲が描かれている。

マックス「気持ちのいい空だな。それなら俺らもそろそろテイクオフと行きますか?

スカーフェイス&モンティナ「OK!レッツ!テイクオフ!

 

 あの飛行機雲の方角を目指してどこまでも、どこまでも走り続けるマックス、モンティナ、スカーフェイス 

果たして、今度はどんな災難が彼らを待ち受けているのか?

それは次回のお楽しみということで(笑)