アイツが天国から還ってきた 夢幻のマッドマックス Millennium編

The goal of all life is death. 凄惨な事故による心肺停止状態から仮初めの命を与えられ、アイツが天国から還ってきた。アイツは夢か幻か?だがアイツは残り少ない時間を自ら削って死に急ぐ。これはアイツの命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。この命の終焉の刻まであと僅か・・・全ては時の中に・・・

広島トレーニングレース2020 #1 【落車フラグ立ちまくり】

ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪

真っ暗な部屋の中でスマホアラームが鳴りだした。

マックス「・・・・・・」

反応がない。ただののようだ。

ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪

 マックス「・・・まだ午前4時じゃねーか・・・だれだよ、こんな時間にセットした奴は・・・」

再び眠りに付く。

ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪ピピッ~♪

 マックス「・・・いい加減にしてくれ・・・日曜日くらいはゆっくり寝かせろ・・・ん・・・?そういや何かあったような・・・?」

 

1時間後

 

高速道路をにむけてひた走るマックスとモンティナ。

マックス「そうだった!そうだった!今日は広島の中央森林公園でトレーニングレースに参加するんだった。危うくスルーしちまうところだった」

モンティナ「やれやれ。それにしても天気が持ちこたえてくれてよかったな。雨の中で中央森林公園を走るのはリスキー過ぎるからな」

マックス「雨が降ったら棄権するから問題ない」

モンティナ「・・・・。ところで、このままだとタイムスケジュールの試走の時間が終了するころに到着するが・・・いいのか?」

マックス「いいんだよ。試走しないから」

モンティナ「正気か?前日は雨だし、コースの危険個所くらい確認しておかないとヤバいぜ?」

マックス「最初に個人TTがあるんだよ。その時にウォーミングアップ兼試走すればいいさ」

モンティナ「それでタイムが出るのかよ?」

マックス「馬鹿だなぁ・・・出るわけねーだろ。まあ、トレーニングレースだからいいだろ?」

モンティナ「何があっても俺は知らんぞ

因みに、レースは①個人TT(1周回)、②ロードレース(8周回 ラップアウト無し) の2つで行われる。

 

 

さらに2時間経過

 

 

広島中央森林公園へ到着

マックス「こっちの天気は曇りか。雨が降らなくて本当によかった」

モンティナ「そこのスペースに駐車しよう」

マックス「OK」

モンティナが機材をクルマから降している間に、マックスが受付をしにいく。

マックスが受付から戻ってくると隣に駐車していたクルマから出てきた人に声をかけられた。

リヒター「おはようございます。マックス、久しぶりですね!」

マックス「ん?・・・リヒター!?隣に止まっていたとは気が付かなかったよ。今日はよろしく!」

リヒター「実は昨日は仕事でね。時間がないから今日は試走もしてないからダメですよ(笑)」

ここにも横着する人が1名。

マックス「あら?奇遇だね?私も試走してないよ」

リヒター「あっははは、わかってますよ~試走の時間が終わってから到着したじゃないですか(笑)」

マックス「うぐぐ・・・まあ、トレーニングだからさ」

リヒター「自分は最初の個人TTでコース確認するつもりですよ」

考えることは同じである。

マックス「あらら?奇遇だね?私もそのつもり!気が合うなぁ~♪」

リヒター「トレーニングレースですからね。ただ、コース上で二か所ほど道路に水が流れ込んでいる部分があるらしいですよ。それもコーナーの出口辺りで」

マックス「マジ?泥とか砂とかが流れてたら落車しちまうな・・・試走しとけばよかった・・・」

リヒター「まあ、ゆっくり様子を見ながら行くしかないですね。」

 

 

個人TTが始まる前から落車フラグたちまくりのマックス&リヒター

果たして2人は生きて帰ることができるのか?

続く