九州チャレンジサイクルロードレース#4 【マッドマックス VS モヒカンクマモンズ】
スムーズにクリートキャッチして加速していくインターセプターは、そのまま第1コーナーを曲がって長い橋を渡っていきます。因みに、このレースはローリングスタートではないので、緊張のあまりクリートのキャッチにもたつくとスタート直後から恐ろしい一人旅が始まる可能性があります。みんなも気を付けようね!
マックス「イイヨ~イイヨ~インターセプターイイヨ~♪この俊敏な反応、加速性能、ステアリング性能、どれもイイヨ!さすがKOGAだね!これでハイエンドだったらどうなるのかな?イヒヒ~」
集団前方で橋を渡るマックスがインカム越しにピットのモンティナに話しかける。
モンティナ「そりゃそうだ。俺がチューンアップしてるんだからな。ホイールの調子はどうだ?」
マックス「マヴィックのR-SYS-SLも調子良いよ~この荒れた路面にはカーボンスポーク&トラコンプテクノロジーがマッチしていい感じだ。それにチューブラーのSOYOタイヤ チャレンジャーもいい感じに路面をグリップしてくれる!」
橋を渡り終えると長い下り坂区間が始まる。そこを集団で走り抜けていくのだが路面にはマンホールやグレーチング、凹凸が沢山あって、ハンドルを持つ手の力を緩めると非常に危険だ。そんなとき・・・
パチーーーーン!!!
カーーーン!!!
パシューー!!
カチーーーーーン!!!
何かを弾いた音があちこちから聞こえる。
マックス「何だ?何の音だ!?」
路面には小さな石が散乱しており、それをタイヤが弾いて誰かのフレームを直撃したようだ。しかも1度ではなく集団の彼方此方でだ。
マックス「石が身体に当たると痛そうだな・・・」
川沿いのコースの終点に差し掛かるメイン集団。そこには自動車が一台通れるだけの幅しかない橋が架けられている。そこに向かってメイン集団が猛然と突撃を開始する!
橋を曲がる直前にブレーキをかけて、バイクをバンクさせて次々と曲がっていく選手達。
マックス「怖いが行くしかねーな。頼むぞインターセプター!」
コーナーアウト側には他の選手が居たため、イン側のラインを選んだマックスはアウト側ペダルに重心を乗せて、さらに下ハンポジションで重心を下げて強引に曲がっていく。
荒れた路面で厳しいライン取りだったが、インターセプターはマックスが描いた通りのラインを綺麗にトレースしてくれる。
そして橋を渡りきってからの直角コーナーも、危なげなく曲がることができた。間髪入れずに、コーナー立ち上がりからの加速競争が開始された。
どの選手も全力ダンシングで前の選手を追いかける中、インターセプターだけが摩擦熱で火が付くほどケイデンスを上げまくってシッティングのまま加速していく!!
マックス「モンティナ!このバイクすげーぞ!超高回転でペダルを回してもブレたりしない!完璧なセッティングだ!」
モンティナ「その調子だ。11,000回転までキッチリ回せ!」
マックス「俺は藤原豆腐店のハチロクか!?」
そこからは緩やかなアップダウンがしばらく続きトンネルへと突入していく。トンネル内に入ると視界が一気に暗くなり、目が慣れるまで非常に怖い。このトンネル区間からは道幅が自転車3台がギリギリ通れる程度まで狭くなるのであちこちでポジション争いが勃発。
前後左右、どこも選手で埋め尽くされており、一瞬でも気を抜くと接触して集団落車が起きる状況だ。
そんな状況の中でのギリギリの駆け引きで前へ出ていく選手も居る。
トンネルから集団が飛び出して今度はバンジージャンプの橋へと入っていくが、ここも自転車2台が並べる程度の幅しかない。橋が終わるとホームストレートへと続く直角コーナーが待ち構えている。
このコーナーでのライン取りも非常に難しいのだが、インターセプターを信じアウトインアウトで曲がることができた。
そこからは長いホームストレートが始り全選手が一斉に急加速していく。インターセプターも負けじと加速してメイン集団内前方で1周回目を終えることができた。再び長い橋を渡っていくメイン集団。
2周回目のホームストレートまでは何事もなくレースは進んで行ったのだが、最終周回の3周回目からはポジション争いが一気に激化していく。さらに、度々アタックがかかって一瞬たりとも気が抜けなくなってきたのだ。
そしてトンネル区間にはいり道幅が狭くなったときにそれは起きた・・・
私の前の選手2人が接触してしまったのだ。
マックス「!?」
走馬灯が頭の中を駆け巡り、今までの人生を振り返り懺悔するマックス。思えば俺の人生って・・・。
次の瞬間、接触した2人はリカバーして集団落車は免れたのであった。
前後左右に選手が犇めき合っている状態で自分の前の選手が落車したら逃げることなど出来ないから覚悟を決めよう・・・俺。
この出来事で若干ポジションを下げてしまったのだが、気を取り直して集団内のポジション争いを行うマックスとインターセプター。
そして最終コーナーを曲がってからホームストレートへ突入!
あれだ!アレが始った!皆さん大好きなゴールスプリントが!
全選手が下ハンダンシングでもがきまくっている!
一方、マックスとインターセプターは・・・?
エアロポジションのまま頭をハンドルに付くほど低くして超高回転でスプリント開始!!このホームストレートは結構長いうえに、若干上り坂になっているので途中で失速する選手も居るのだ。
そんな中、マックスはVTECエンジンばりにペダルを回しまくり、ホームストレートを矢のように加速していくインターセプター!
そしてゴールラインを通過!
残念ながら表彰台は逃しましたが、トップと2秒差の7位でゴールすることができました。
モンティナ「良くやったなマックス。あのポジションからのゴールスプリントだ・・・ポンコツエンジンにしては上出来だ」
マックス「そりゃどーも。まだまだインターセプターを乗りこなすことができないな。思えば5時間も実走していないよな?・・・ところで、ステムの予備は持ってきてるか?あと10mm伸ばしたいんだけどさ」
今回のチューンアップでハンドルを交換したのだが、従来のハンドルよりもリーチが伸びたためステムを短くしたのだが、どうもしっくりこない。
モンティナ「いや、持ってきてないぞ」
マックス「何やってんだよ・・・ダメな奴だな」
モンティナ「土曜日のテスト走行の時にセッティングを早めに切り上げてイチゴ狩りの準備始めただろ?あの時、ちゃんとやっておけばこんなことにはならなかったんだぞ」
因みに、マックスは、このレースの1週間前の日曜日にイチゴ狩りグルメポタリングに参加して、これ以上食べられないほどのイチゴを食べたのである。
その前日の土曜日にインターセプターのテスト走行、セッティングを行ったのだが・・・途中で切り上げてイチゴ狩りの準備を始めてしまったのだ。
マックス「イチゴ狩り楽しかったなぁ~。また行きたいな~」
モンティナ「お前ってさ、やってることが極端過ぎるよな」
一週間前にはFBで「ポタリング万歳!!平和万歳!!グルメ万歳!!」と言っておきながら、翌週には熊本県まで遠征してクマモンズと死闘を繰り広げるマッドマックス。
スカーフェイス「うむ、間違いない。マックスは碌な死に方をしないぜ」