隣り合わせの落車と青春#2 【お前ら仲良く揃ってゴールできないのか!?】
強風の中、ブツブツ言いながらもペダルを回し続けるマックス以下3名。
スパロウ「風強すぎ!何この強風」
ベンジー「ディープリムホイールだから横風受けるとふらついてしまう・・・」
マックス「真面目に走るのも付かれるので適当なトレインに乗車しようぜ」
スパロウ&ベンジー「賛成!」
ということで、適当な列車に乗り込むODK先発隊。暫くは何事もなかったのですが・・・。
スパロウ「痛!!イタタタタ!!!脚つった!!」
マックス「大丈夫かスパロウ!?トレインから降ります!」
突風と暑さでスパロウの脚が攣ってしまいました。路肩にバイクを止めて水分補給して休憩をとるとやがて復活。様子を見ながら再び走り出します。
そこからまた上り坂があり、スパロウは再発の危険があるためペースダウンします。ランチエイドへ向けて走り続けること数十キロ、ようやく海岸添いに辿りつきました。もう少しでランチエイドというところで後ろを見るとスパロウの姿が見えません!
マックス「あれ?スパロウはどこいった??」
ベンジー「信号に引っかかったみたいですよ」
もう昼ご飯は目の前だ。どうする?スパロウを待つか?それとも先に進むか?
マックス「スパロウ・・・お前の死は無駄にはしないぞ・・・」
ベンジー「いや、死んでないでしょ」
というわけで、腹減ったのでペースアップするマックス。
その後、最後の峠で後ろを振り返ると何故かベンジーも行方不明に・・・
マックス「ベンジー・・・お前の死は無駄にはしないぞ・・・」
もはや、一刻も早く昼ご飯を食べることしか頭にないマックスであった。仲間の屍を乗り越えて一人昼ご飯タイムに突入するマックス。
まさに荒野のマッドマックス。
昼ご飯を食べながら他のメンバーが到着するのを待ちます。ベンジーに続いてスパロウが戻ってきました。
スパロウ「なんだかここのエイド、食べ物がショボクなってない?」
マックス「去年はピザがあったな・・・」
ベンジー「種類が減ってますね」
と、文句を言いながら、弁当を食べながら待っていると、ウォルター、ブルベン、クライシス、ドライデンも到着。昼ご飯を食べ終わると全員で走ることになりました。しかし、ブルベンは膝を壊しているらしくあまりペースを上げることができないようです。
ブルベン先頭でスローペースで走っていたのですが、ベンジーとスパロウが上り坂で逃げに入りました。その後ウォルターまでもが逃げ出します。
マックス「あーあ、いっちまったな~」
え?マックスはどうしたかだって?
もちろん、膝を壊しているブルベンをサポートしていましたよ。最後のエイドで休憩の後、再びODKで走っていたのですが・・・暫くすると高速列車に乗り込んだブルベン、ウォルター達が我々を抜き去って行きました。
スパロウ「ブルベン?膝が痛かったのでは?」
ベンジー「何あの高速列車・・・騙された?」
マックス「追いかけようか・・・」
というわけで、直ぐに追いかけて後ろにつく3名。ハイスピードな列車で次々と参加者を追い抜いていきます。しかし、誰一人として先頭交代をする気配がありません。
マックス「あらら?一人に先頭引かせてはダメだろ。ここは僭越ながら私が交代しよう」
と、善意で交代を申し出たのですが、誰も私のドラフティングにつく気配がないまま交差点を左折。その後、赤信号となり集団と私は切り離されてしまいました。
マックス「待つかな・・・しかしもうゴールまでの距離は25キロくらいだ。ここは一人で先にゴールしてのんびり待つか・・・」
ということで、ペースアップしてエスケープすることにしました。もう脚を貯める必要はありません。ここからは全開でペダルを回して走ります。
マックス「そういえば、去年はここらでシクロクロスの参加者とバトルをしたなぁ~懐かしいな」
そしてゴール!!
ゴールではプリメラがスタンバイして、ODKの感動のゴールを写真に収めようとしていました。2時頃にはゴールしていたようで、約2時間くらいここで待っていたようです。
マックス「やあプリメラ!お疲れさま!」
プリメラ「マックスさん!なんなんですか?今のゴールは!?なんで一人で全力スプリントしながら帰ってくるんです?皆で手を繋いでゴールすると思ってたのに!!速すぎてシャッターが遅れたじゃないですか!他の人はどこにいるんですか?」
マックス「え?あぁ、途中まで一緒のトレインに乗ってたんだけど、いろいろあってね。全員千切って一人で逃げてきたんだ」
プリメラ「・・・仲良く揃ってゴールできないのね」
その後、ウォルターとベンジーがスプリントしながらゴール。その他のメンバーもバラバラでゴールするという始末・・・。
マックス「ODKよ・・・これでいいのか?本当にこんなゴールで良かったのかよ・・・」