ファーストコンタクト TEAM-O#2 【連邦軍のモビルスーツ】
リフレッシュパークの駐車場から出発するAチーム御一行様。マッドマックスを先頭に、ローズマリー、ポパイ、ワイルダーと続き、遊撃ポジションにスカーフェイスがつく。
マックス「左折します」
駐車場から一般道に出るAチーム。そこで不意に後ろから声が聞こえてくる。
ローズマリー「この人脚ヤバイ・・・ヤバイ人の脚だわ」
前を走るマックスの脚に奇妙なヤバさを感じ取ったローズマリー。
マックス「や、やばいって何がだお?何のことかサッパリわかりませんお」
ローズマリー「いや、普通の人の脚じゃないもん、絶対」
マックス「そんなことありませんお・・・普通のひとだお・・・気のせいですお」
ローズマリー「私が遅れたら待たずに先へ進んでください」
マックス「だ、大丈夫ですお・・・そんなことにはならないですお」
スカーフェイス「あっひゃひゃひゃ~、おい!マックス!既に警戒されてるな(笑)」
勘の良いローズマリーは、今日のマックスが【ベイ】ではなく【マッド】であることに気が付いているようだ。流石はブルべで修羅場を潜り抜けた猛者・・・恐るべしローズマリー、そしておそらくポパイも・・・危険だ。
サファリパークの先の信号を右折するAチーム。そこからは長いストレートに突入する。その時、マックスの瞳が怪しく光る・・・。
マックス(見せて貰おうか。連邦軍のモビルスーツ【TEAM-Oのモンスター】の性能とやらを!)
ここでローズマリーとポパイを試してみたくなった意地悪マックスが、巡航速度30
に到達してからも更にスピードアップしていく。
スカーフェイス「あれ?今どっかの少佐の声が聞こえたような?・・・おい、もう40キロオーバーしてるぞ!どこまでペースアップする気だ!?」
スカーフェイスの苦情を無視して、ドロップを握り、頭をハンドルに近づけてエアロポジションを取ると更に加速していくマッドマックス。
暫くして後ろをチラリと見るマックス。
マックス(・・・離れない。私のドラフティングに入ってピッタリと付いてくる)
ローズマリーもポパイも離されることなく付いてきている。流石はTEMA-Oの猛者。
長いストレートが終わって信号を右折すると、今度は長い緩やかな下り区間へ突入する。
マックス(下りはどうだろう?)
下りに入ってから更にペダルをガンガン踏んで加速するマックス。下りきったところで後ろを振り向くとローズマリーが引き離されてしまっていた。
ポパイ「すみません、ローズマリーは下りが苦手なんです。もう少しペースを落としてください」
マックス「そうだったんですね、ごめんなさい」
ペースダウンしてローズマリーが到着するのを待つことに。
スカーフェイス「おい、マックス。今日は最初からハイペースだな。とてもポタリングとは思えないスピードじゃねーか」
ローズマリー「そうですよ!今日はスタンプラリーと聞いていたのに!何でこんなハイペースなんですか!これ全然ポタリングじゃないよ!」
マックス「あっはは~、ゴメンゴメン!これ以上スピードアップしないからね~」
すると、今度は上り坂がやってくる。
またしてもマックスの瞳が怪しく光る(キラーーーン)
マックス(さて、ヒルクライムはどうかな?)
マックス、ローズマリー、ポパイ、ワイルダー、スカーフェイスが上りに突入する。
マックスは約束通りスピードアップはしなかった。
確かにスピードは上がっていない。
しかし、ここは上り坂である。
でも、スピードは変化していない。
・・・
マックス(俺、嘘はついていないよな?)
上り坂に突入してからも平坦と同じスピードを維持したまま走り続けるマックス・・・まさにマッド・・・まさに詐欺師。
スカーフェイス「おいマックス。確かにスピードは上がっていないが、上り坂でスピード維持してるっつーことは、スピードアップしてるのと同じだろ。やっぱりお前は詐欺師だな」
しかし、少し差が開いたものの、ポパイもローズマリーも上ってきている。
マックス(そんなに離れていない・・・驚いたぜ・・・一定の間隔でついてくる)
それもそのはず、今日のバイクはいつものポタリング専用のアンカーではなく、レース専用のKOGAなのだ。
KOGAちゃん・・・別名インターセプター(またはブラックパーシュートスペシャル)と呼ばれるバイクである。
基本的にインターセプターはレース専用のピュアレーサーとしてチューンアップしており、私が所有する9台のバイクの中で最強のバイクであり、ポタリングに使用したことは今まで一度もないのだ。因みに、今年の3月に行われた九州チャレンジサイクルロードレースでは九州の猛者たちとの血で血を洗う恐ろしいバトルに投入したバイクなのだが、そこから更に魔改造専門店モンティナで未改造のパーツであるフロントフォークまでも交換して、まさに完璧にチューンアップしてあるのだ。
唯一異なるのは、装備しているホイールが決戦用のR-SYS(チューブラー)ではなく、鉄下駄(WH-RS11)だということだけだ。
そうこうしているうちに、最初のチェックポイントであるおじいさんの顏へと到着したAチーム。
スカーフェイス「おじいさんの顏ってこれか?」
ローズマリー「ああ、本当におじいさんの顏がある。石膏で出来てるのかな?」
ポパイ「なんですか?この奇妙なオブジェクトは」
マックス「うーーん、ワケワカラン・・・とにかく記念写真をとりますよ~」
ここでしばし休憩することになったAチーム。
ローズマリー「今度こそペースを落としてくださいよ!さっきからゆっくり行く、ゆっくり行くと言いながら全然ペース落ちてないじゃないですか!むしろペース上がってるし!」
マックス「そ、そうだったかな?あれれ?へんだな?」
ローズマリー「ここまでのアベレージが自己ベストを更新してるんですよ!アベ38ってどういうことですか?これ絶対にポタリングのスピードじゃないですよ!」
マックス「そ、そうだね!これからはペースダウンするよ~」