A.E.U.L.G.の手先マッドマックス 【本日天気晴朗ナレドモ波高シ】
12月になって身が凍える寒さになってきましたが皆さん風邪などひいていませんか?
私は栄養を蓄え、食っちゃ寝、食っちゃ寝、という薔薇色の生活を繰り広げているため割と元気です。
というわけで、久しぶりのランニングのお話です。
最近、全く、完全に、ランニングしていません。
まともに走ることすら出来ない状態です。
という事情により大会に参加するなどとんでもない!ということで、今回はポップコーンでも食べながら、お汁粉でも飲んで、苦しんで走っている選手を応援しようと思っていたのですが・・・。
時間が遡る事数か月前
ウォッカ「マックス、萩城下町マラソンにはエントリーしたか?」
マックス「そ、それがですね。今年はランニングは止めとけと主治医の間黒男に言われておりまして・・・残念ながら・・・」
ウォッカ「何?エントリーしない気か?どうしてだ?」
マックス「いやあ、最近全く走っていなくて・・・まともに走ることができないんですよ。残念ながら無念であります!」
ウォッカ「そうか。それならハーフマラソンは勘弁してやる。代わりに5キロに出ろ」
意外な答えにビビってしまうマックス。
強引にハーフマラソンにエントリーさせられると恐れていたのだ。
マックス「5キロですか?それなら、まあなんとかなるかもしれない・・・かな」
ウォッカ「よし。なら5キロで入賞しろ」
マックス「はい?入賞?3位以内に入れと!?」
ウォッカ「そうだ。5キロで入賞しろ。もしも入賞できなかった時は、菊が浜(萩市の海水浴場 この時期は荒波で絶景が見られる)に沈むことになるからそのつもりで」
マックス「いや、しかし、それは・・・ちと」
ウォッカ「ん?」
これ以上ゴチャゴチャ言うとこの場で血の海に沈められると判断したマックス。
マックス「YES!! YES! Excellency!!」
ウォッカ「以上、解散」
ということで5キロにエントリーすることになったマックス。
しかし!
この萩城下町マラソンの5キロ部門は侮ることができない。
恐ろしい事に、翌週開催される防府読売マラソンに参加予定のガチ勢が5キロにエントリーして仕上がりを確認するのである。
マックス「俺の命も風前の灯か・・・」
因みに、ウォッカはマックスが裏でコッソリと所属する血も涙も無い冷酷・非道の悪の組織「A.E.U.L.G.」の幹部である。
【A.E.U.L.G.】組織・団体名
Anti Earth Union Local Government
意味は直訳の通り。
完全にアウトローな奴らの集団。
この極悪非道の組織に比べれば、「黒の組織」や「夏蜜柑色の組織」は健全な組織であり、文部科学省推奨がもらえるかもしれないくらい真っ当な組織と言えるだろう。
作戦に失敗すると暗殺チームが差し向けられるという噂もある。
ウォッカが去った後、この世に別離の言葉を呟き続けるマッドマックス。
果たしてマッドマックスは生き残ることができるのか!?
レース当日
モンティナ「昨日の雨が止んでよかったな。マックス、入賞できそうか?」
モンティナの問いに少し考え込むマックス。
マックス「・・・本日天気晴朗ナレドモ波高シ」
モンティナ「ほう?大口叩いてあとで後悔するなよ。で、作戦は?」
マックス「勿論、東郷ターンの後に丁字戦法で敵の先頭に集中砲火を浴びせて一気に撃滅・・・ じゃあなくて、最初から全速力で走って、走って・・・力尽きたら残念でした!テヘ♡ 作戦で行くわ」
モンティナ「要するに行き当たりバッタリじゃねーか」
マックス「そうとも言うね♡」
モンティナ「そうとしか言わないんだよ」
というわけでスタート!
作戦どおり、最初から先頭集団に付いていく。
スタートから暫くは追い風なので楽なのだが、折り返し地点からは当然向かい風になる。ここで風除けのための牽制が入ると読んで、折り返し付近で少しペースダウンする。
ところがだ!
牽制して先頭集団のペースが落ちるかと思っていたが、ペースは落ちることなく積極的に前に出る選手ばかりであった。
マックス「し、しまった!離された!」
この時点でマックスは総合9位。
マックス「向かい風キツイがペースアップするしかないな」
というわけでペースアップするマッドマックス。
その後1人抜いてゴール。
結果は・・・
5キロメートル
タイム:18分13秒
部門順位:2位
総合順位:8位
モンティナ「A.E.U.L.G.のオーダーを達成できてよかったな、マックス」
マックス「ああ、これで菊が浜に沈められずに済む・・・マジで死ぬかと思ったわ」
モンティナ「夕方のニュースのネタにならずに済んだわけか」
マックス「ああ、任務完了したことだし・・・帰って寝るか」
こうしてA.E.U.L.G.の無茶苦茶なオーダーをなんとか成し遂げて海の藻屑にならずに済んだマッドマックスは、再び暗闇の荒野へと姿を消すのであった。
その後マックスの姿を見た者は誰もいない。