アイツが天国から還ってきた 夢幻のマッドマックス Millennium編

The goal of all life is death. 凄惨な事故による心肺停止状態から仮初めの命を与えられ、アイツが天国から還ってきた。アイツは夢か幻か?だがアイツは残り少ない時間を自ら削って死に急ぐ。これはアイツの命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。この命の終焉の刻まであと僅か・・・全ては時の中に・・・

【山口GRP 対 VC福岡】#02 Red-Hot Desert

【NEIL PRYDE BURA】SPEC3 Powerd by SFC

クランク:FC-9100 → FC-6800

ホイール:WH-9100C24 → WH-RS700

 

というわけで、ニールプライドを改造しました。

パーツに詳しい人なら直ぐにわかると思いますが、チューンアップしているのではなくて、むしろデチューンしています。

 

何で性能を悪くする方に改造してんだよ?

 

と疑問に思われることと思います。

当然の疑問です。

デチューンした理由は所謂大人の事情という奴だ。

 

個人タイムトライアルが終了してからチーム対抗クリテリウムの作戦会議に参加しました。

大雑把に説明すると、今日のエースを誰にするのか、序盤、中盤、終盤のチームメンバーの動きをどうするのか、相手チームの誰をマークするのか、等を決めておきます。

チーム戦ということで、兎に角エースを1位でゴールさせるために他のメンバーは作戦に従って動きます。

しかし、相手チームも当然同じようにエースを勝たせるための作戦を立てていますので、レースの状況によって臨機応変に対応していく必要があります。

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30周回のクリテリウムレースがスタート!

 

最初の10周回は、協定によりVC福岡がペースを作るということでアタックはありません。

お互いのチームが相手のエースと思われる選手を意識しながら走ります。

マックスは必要に応じてベテラン選手であるアポリーの指示で動くことになっています。

 

今日のうちのチームのエースはアズナブルです。

VC福岡は、山口GRPのエースはいつものようにシロッコだと思っているはずなのでその裏をかく作戦です。

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そして10周回目に突入。

ここからガチのレースが始まります。

選手全員を見えない緊張が包み込み、いつアタックがかかるのかを固唾をのんで待ちます。

それは大方の予想通りにやってきました。

 

最終コーナーを立ち上がった瞬間!

向かい風にも関わらず猛烈なアタックがかかります!

全開走行開始!全選手が一斉に加速していきます!

 

マックスも改造したニールプライドでアタックに対応してます。

右コーナーの立ち上がりで全開加速するニールプライド。

今までのレースと異なり、思いっきりペダルを回してもタイヤが跳ねる感じがしません。新しいホイールもペダルを回す力を推進力に変えてスムーズに加速します。

実はホイールをデュラエースからアルテグラにデチューンしたのは、チューブレスタイヤを試してみたかったからなのです。

一般的な自転車のタイヤはクリンチャータイヤといって、タイヤの内部にチューブが入っていますが、チューブレスタイヤはクルマのタイヤのようにチューブが入っていません。これによってタイヤとチューブの摩擦といったロスがなくなり、路面追従性が向上します。

 

マックス「おお!?タイヤが全然跳ねない!すごいぜ!」

 

そしてホームストレートから第1コーナーへ突入する。

ここでもチューブレスタイヤの性能が光ります。

 

マックス「タイヤがガッチリと路面を掴んでるような感じだ」

 

明らかにグリップ力が違い、いつもよりも速くスムーズにコーナーを曲がることができます。

 

マックス「少ない予算をやりくりして投入した甲斐があったぜ」

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相手チームと火花を散らしながら集団内を動き回るマックス。

そんなとき、シロッコ、アズナブル、ジョニーが逃げに入ります。

それに対応して他のチームの選手2人が追走していきます。

とりあえず、逃げ集団ができたので、メイン集団に残っているアポリー、ガードナー、マックスは様子見です。

 

と こ ろ だ が!

 

VC福岡としてはこのまま逃がすわけには来ません。

何せ、逃げ集団の人数では山口GRPの方が多いのですから、このまま差を広げられるわけにはいきません。

というわけで、VC福岡側が追い上げるために実力選手5人が先頭に出て速いローテーションで差を縮めにきます。

 

マックス「折角逃げ集団ができたのに直ぐに追いつかれて困るな・・・よし」

 

というわけでマックスがVC福岡の先頭集団にシレっと紛れ込んでいきます。

そして、マックスがローテーションの先頭に出たらペースを抑えながら集団を牽いて、逃げ集団との差を広げるようにします。

 

だ が し か し!

 

マックスのセコイ作戦など直ぐに看破され、VC福岡のローテーションから弾き出されてしまいます。

 

マックス「くく・・・無念」

アポリー「もう直ぐ逃げ集団に追いつくのでVC福岡に任せましょう。そして、追いついた瞬間にアタックしましょう!」

マックス「了解!」

 

というわけで、逃げ集団に追いつくまでは集団中央くらいで様子をみることにしたマックスとアポリー。

しかし、レースは思わぬ方向に展開することになるのであった・・・

 

もう直ぐ逃げ集団に追いつくのでアタックする準備をしていた時である。

前方から嫌な音が聞こえたのだ。

 

プシューーーーー!!!

 

即座にパンクだと理解する。

前方の選手の誰かのバイクがパンクしたのだ。

パンクしている選手に追突して集団落車することを避けるために減速する選手達

しかし、どの選手がパンクしたのかがわからない。

 

ほんの数秒が経過した・・・

 

パンクした選手はアポリーの前に居た選手だった。

悪いことにパンクした選手が路肩に避けようとラインを変更したのと同じく回避行動を起こしたアポリーのラインと重なる。

これによってアポリーはスローダウン!

その後ろを走っていたマックスが同じくスローダウン!

パンクの前後で集団が分断されてしまった!

 

アポリーが直ぐにブリッジをかける!

 

が・・・距離が開いているため諦める。

 

だが今度はアポリーのドラフティングに入っていたマックスがアポリーを追い抜いて更にブリッジをかけようと試みる!!

 

が・・・やっぱり距離が開いているため諦める。

 

マックス「ちょ、ちょっと無理!!」

 

というわけで、マックスとアポリーはメイン集団から切り離されてしまった。

そこからはチームの勝利を祈りつつ周回を重ねることになる。

とりあえずアポリー、マックスとVC福岡4名の集団でローテーションすることになった。

 

果たして勝負の行方は・・・

 

山口GRPの赤い〇星アズナブルが1位でゴール!!

 

作戦通りVC福岡の裏をかくことに成功!

作戦立案したシロッコの期待通りに動いて勝ってくれたアズナブルは今期とても調子が良い!

一方、マックスの活躍する場面はなかったのはアレですが、チーム戦ではエースさえ勝てば他のことは有象無象です。

本格的なチーム戦を初めて経験したマックス。

 

マックス「次はもっと集団内でアクティブに動けるようにならなければ・・・」

 

いつものように、1人暗闇の荒野へと姿を消すマックス。

その後、マックスの姿を見たものは誰も居ない。