MADMAX SECOND(2代目)【左頬の傷と刺身醤油】
タイムトライアルを終えたアイツが直線番長に乗って戻ってきた。
ヘルメットのシールドで顔がはっきり見えない。
モンティナ(まさかな。死人が蘇るはずはない。似ている別人だろう)
次第に近づいてくる。
向こうもモンティナを見つけて近寄ってくる。
直線番長の人「やあ、久しぶりだな。モンティナ」
モンティナ「その声は・・・しかし・・・まさか」
直線番長の人「ん?どうした?俺の顏に何か付いているか?」
ゆっくりとヘルメットのシールドを取り外す。
モンティナ「・・・マッドマックス・・・なのか?」
外見はマッドマックスそのものだ。
そして外見だけではなく、声もそっくりだ。
だが・・・何かが違う。
何か違和感がある。
外見とは別の・・・何かが・・・。
モンティナの直感がそう教えている。
マッドマックス(仮名)「何を寝ぼけたことを言ってるんだ?俺をからかってるのか?」
モンティナ「お前は確かに死んだはずなんだ。お前が息を引き取るのを見届けたし、お前を埋葬したのも俺だ。お前は今もケープコッドの墓に居るはずなのに・・・」
マッドマックス(仮名)「何を寝ぼけたことを言ってるんだ?俺がそう簡単に死ぬわけないだろ。とりあえず、腹も減ったことだし何かを食いに行こうぜ」
モンティア「あ・・・ああ・・・・そうだ・・・な」
というわけで、某玉子かけごはん専門店へ行くことになった。
マッドマックス(仮名)「ここの玉子は新鮮で美味いよな」
モンティナ「ああ・・・そうだな」
マッドマックス(仮名)「さてと醤油をかけるか」
そういうと、バッグの中から黒い液体の入った小瓶を取り出して玉子にかけ始める。
醤油ならテーブルに置いてある。
それを使わずにマイ醤油をいきなり取り出したのだ。
モンティナ「・・・何をかけているんだ?」
マッドマックス(仮名)「刺身醤油に決まってんだろ」
モンティナ「・・・・刺身・・・醤油・・・・だと?」
マッドマックス(仮名)「ああ、いつも持ち歩いているのはお前も知ってるだろ?」
モンティナが硬直する。
指一本動かすことができない。
マッドマックス(仮名)に刺身醤油を持ち歩く趣味など無い。
モンティナはマッドマックス(仮名)の顔を直視できなくなってしまった。
恐ろしい予感がする。
このマッドマックス(仮名)には恐ろしい秘密がある予感がするのだ。
そんなモンティナの心情など無関係に玉子かけご飯を食べるマッドマックス(仮名)
勇気を出してその顔を見ると・・・。
モンティナ「マックス・・・頬から血が流れているぞ」
マッドマックス(仮名)「ん?このまえ怪我したところかな?」
そう言って右側の頬を手で触る。
マッドマックスが死んだあの日・・・・その右頬には金属片が突き刺さっていた。頬骨と歯が見えるほどに肉と皮が抉れていたのだ。
忘れたくても忘れることができないほどの光景。
左右を間違えるはずはない。
モンティナ「いや、そっちじゃない。左だ。左頬だ」
マッドマックス(仮名)「ああ、こっちか・・・あ、本当だ。まだ完全には治ってなかったか」
コイツの右側の頬には傷跡など何もない。
左側の頬には縦長の傷がある。
それも最近ついてものではなく古傷のように見える。
明らかに最近の怪我でついたものではない。
モンティナ(左頬に傷?顔に傷・・・・そんな特徴のある人物を・・・俺は知っている・・・あれは・・・誰だったか・・・?)
マッドマックス(仮名)「あれ?全然食ってないな?食欲ないなら俺が食ってやるぞ?」
モンティナ「ああ、お前にやるよ。食ってくれ。」
刺身醤油と左頬に傷のある人物とはいったい誰だったのか?
そしてこのマッドマックスの正体とは?