最終章「The goal of all life is death.」#01 【下関市駅伝競走大会】
〇月×日 曇りのち雨
1週間前の天気予報のとおり空一面に雨雲が広がっている。
既にクルマのフロントガラスには雨粒が落ちてきており、徐々にその雨粒の数は多くなってきていた。
しかも街路樹が大きく揺れているため、風もかなり強まってきている。
真冬の冷たい雨の中を走りたくはないが、土壇場になってチームODKの選手が1名出場できなくなったため監督であるブルベンが2区を走ることになっており、もうチームには補員が居ない状態となっていた。
このため誰一人として逃げ出すわけにはいかないのである。
1区 マッドマックス
2区 ブルベン
3区 ワイルダー
4区 チェリー
5区 シュワルツ
ところで・・・なんで自転車乗りのマックスが駅伝大会に出ているの?という素朴な疑問を持たれた方も居ることでしょう。
実は・・・私は裏の組織AEULGに・・・おっと!これ以上話すと組織に抹殺されるので止めておきます。
雨が降る中、この日初めてコースの試走を開始することとなった。球場外周からは下り基調が続く。途中右に、左にとコースがクネクネ曲がっており、そのコーナーには大きな水溜りが出来ているため気を付けないと派手に泥水をまき散らしてしまうことになる。
その後、1区は考古学博物館へは向かわずに右折して後半のコースへ進む。ここまでが2区、4区のコースであり、その殆どが下りと平坦で構成されているためハイペースで走ることができた。
しかし、下りがあれば上りがある。球場に戻らなければならないのだから当然のことだ。ということで予想通り、後半の3区、5区の選手が走るコースは上り基調でキツイコースとなっている。おまけに後半になると向かい風が襲い掛かってくるときたもんだ!おい!責任者出てこい!
前半の下りで調子にのってペースを上げ過ぎると後半の上りで一気にペースが落ちてしまうな・・・こりゃあ。気を付けよう。
試走を終える頃には全身びしょ濡れになっており、直ぐに着替えることにした。
ここで今回のマッドマックスに与えられたチームオーダー&リクエストは以下の2つである。
①可能であれば区間賞を獲れ!というかぶっちぎりで戻ってこい!!
②無理なら、怪我から復帰したばかりの選手とか補員投入とか諸々の事情があるので貯金を沢山作れ!
何この無茶なチームオーダー。つまり要するに俺はゴールと同時に天国へ旅立てと!?
そんでもってスタート!
最前列からのスタートのため、スタートダッシュで先頭集団についていく。
しかし、流石に先頭集団を形成する選手達は未だ様子見や牽制で中々手の内を見せない。
風雨が強まっているため少し様子を見てから仕掛ける方が賢い選択なのだが、この駅伝には初参加で勝負所も何も分かっていない私は序盤から積極的に仕掛けるしかない。そして無謀なチームオーダーを実現するためにも・・・というわけで球場の外周でいきなり最大の切り札を使うことにする。
マックス「The goal of all life is death!!」
マックスのピッチが急激に上がる。まるで短距離走をしているかのようにペースアップしていく。ロードバイクでいうところのハイケイデンス走法に切り替えたのだ。
急激にペースアップしたことから呼吸が乱れて苦しくなる。そこで早くも次の切り札を使うマッドマックス。
マックス「Metamorphose! Night of the Living Dead!!」
何のことはないマックスの得意技であるいつものゾンビ走法だ。これはゾンビ化することで五感と脳を切り離し、苦しみや痛みといった感覚を強制的に排除してしまう恐ろしい走法である。
ゾンビ化したマックスは、例え対戦車ライフルで撃たれようが、ライトセイバーで刺されようが、ダンプトラックに撥ねられようが前進を止めることはない!!良い子は絶対に真似しちゃダメだぞ!
こうして昼間の下関に謎のゾンビが暴走を開始したのであった。
後半の区間になって風雨が更に激しくなってきたのだが、お構いなしに両手を前に突き出して突撃していくゾンビマックス!
まるで獲物に襲い掛かるゾンビのように!
そして恐ろしい上り坂を超えて球場へ戻ってくる。
最後の力でタスキを2区のブルベンに渡すゾンビマックス!
私が走った1区の順位は4位(19:47、5.5km)。
ゾンビ化してまで走ったのにチームオーダーを達成することができませんでした・・・ごめんなさいm(__)m
その後、トラブルもなく3区のヒルクライマーことワイルダーにタスキが繋がって、再び球場に戻ってきて、今度は4区の駅伝初出場チェリーが走ります。
そして5区のランニングの鉄人シュワルツがタスキを持ってゴール!
チーム順位は8位。
1部昇格の5位には届きませんでしたが、昨年よりも飛躍的に順位が上がったとのことなので、総じて良い駅伝大会だったと思います。
その後、応援に来てくれたフルクラー、プリメラとともに温泉活動してから、某貝汁のお店&スイーツ店で打ち上げを行いました。
ここで貝汁特盛にチャレンジしたのですが、その量の多さにワタクシびびってしまいました(@_@;)
がしかし、あまりの美味しさにペロリと平らげてしまいました(V)o¥o(V)
デザートは餅ぜんざいをいただきました。いやあ、やっぱり甘いものはいいねぇ。リリンが生み出した文化の極みだよ。
こうしてチームで活動するのは非常に楽しいですね!
私も思わず手に汗握ってチームメートを応援しましたよ!
こうして、MMB最終章「The goal of all life is death.」#01は、なんとか無事に終えることができたのである。
このシリーズが最終話を迎えたその時は・・・