広島トレーニングレース2020 #4 【広島のマッドマックス】
もうすぐ下り区間が終わる。
レッドフラッグが消えるのを待ち構える選手たち。
それは突然やってくる。
全選手が一斉に全開加速を始めた!
上り区間に入ってリアルスタートとなったのである。
いきなりアタックが始まりコースはカオス状態となった。
大きな集団がコースを駆け抜けていく。
全方向にアンテナを張り巡らせ、危険回避しつつポジションアップを狙っていく。
いくつかの小さな上り坂を越えて、橋を渡り、順調に走り続けるニールプライドとマックスのコンビ。
ただし、上り坂になる度に皆が加速して選手を振るい落としにかかってくる。そりゃあもうガツンとフルスロットルで!
短い時間に何度もアタック合戦が行われる。
マックス「皆さん手加減なしだな・・・」
そしてモンティナが心配していた急な上り坂が見えてきた。
集団の全選手がここぞとばかりに最大出力で坂をよじ登っていく!!
マックス「うお!?キタキタキターーー!!」
マックスもペダルを踏み踏みして追跡する!
だがしかし!!!
じりじりと差が開いていく。
マックス「マ、マズイ! チ、千切れる!」
トップ集団から2メートル離された。
ダンシングに切り替えて追いかけるマックスとニールプライド。
しかし・・・坂のピークでは6メートル程度まで差を広げられてしまった。
そのまま下り区間になると一気に差が開く。
マックス「万事休す・・・」
トップ集団がコーナーに消えていく。
マックス「・・・・・モンティナの予想通りの展開かよ・・・」
というわけでここから地獄の一人旅が始まったのである。
中央森林公園を後7周回すると思うと眩暈を感じるマッドマックスであった。
ホームストレートに戻ってくると観客から暖かい声援がかけられる。
そこには山口県からのサポーターや知り合いの選手たちがチラホラ見える。
そんな時、知らない人から声援を受けた。
観客Aさん「がんばれ!!」
誰だろう?と思いつつ会釈をして通り過ぎるマックス。
次の瞬間、後ろから声を掛けられた。
観客Aさん「マッドマックス!!!!」
マックス「えっ!?・・・お、おう!!!」
面識のない人からフルネームで応援されてビビりつつも、片手をあげて返事をするマックスであった。
まさか広島にも私のブログを見てくれている人が居ようとは予想外でした。
この場をお借りしてお礼申し上げます!