【しゅうなんクリテリウム】#03 開き直ってどーすんだ!
シャルロット団長の声援で調子に乗って先頭をキープしたまま独走する荒野のマッドマックス!
特に作戦とか戦略とか何も考えずに、他の選手がどう動くかな?くらいの気持ちで一人走り続けるマックス。
ファーストラップの最終コーナーを立ち上がってコントロールラインを通過して後ろを振り向くと・・・
やはり、誰も追って来る気配がない。
マックス「泳がされてるだけだな。よし、ここは退くか」
このまま一人で逃げても無意味なので集団に戻ることにする。
皆、レース前半は様子を見るつもりのようだ。
ということでチームメートのナイトライダーと合流して様子を見ることにする。
周回を重ねると、なんとなく各選手の様子がわかってきた。
ペースは一定で、そんなにスピードも速くない。
最終コーナーの立ち上がりも全開走行になることもない。
マックス「ここまで平穏だと逆に不気味だな・・・最後までこのまま行くわけがない。きっと何か仕掛けてくるぞ・・・」
悪い予感がするが、とりあえずは先頭交代のローテーションに加わってラップを重ねる。
14周回が終わった時、ホイッスルが鳴り響く。
マックス「あ・・・スプリント周回だ・・・」
そんなことを思い出した瞬間!
いきなり集団のペースが上がった!
次のコントロールラインを先頭で通過するとスプリント賞をもらえるのである。というわけで、狙っている選手たちが一斉に加速する・・・と同時に他の選手も千切れないように加速する。
結果として集団全体が猛烈にスピードアップしてしまうのだ。
因みにマックスはと言うと・・・スプリント賞を全く狙っていないので良い迷惑なのだ。
マックス「もう勘弁してくれよ・・・」
と、独りボヤキながらもスピードアップするのであった。
そんな時、カメラを構えるシャルロットを発見。
シャルロット「マックス~がんばって~♪」
マックス「オッケ~~!!」
いつも写真撮影&応援してくれるシャルロット団長に片手を上げて余裕の表情を見せるマックス。
相変わらず応援される時だけは真面目に走るマッドマックス。
まったくライダーの風上にも置けない野郎だ。
スプリント賞周回が終わると再びペースは落ち着きを取り戻した。
レースは25周回で行われる。
後半になって、残り周回が少なくなってきているが、特に目立った動きがない。
マックス「妙だな・・・何んでこんなに静かなんだ?」
マックス「でも、もう少しで残り3周回だ・・・そろそろ来るはずだ・・・」
当初から残り3周回でポジション争いが激化すると予想していたのだ。
嵐の前の静けさとでも言うべき状態が続く。
誰が、いつ、しかけてくるのか?
そのプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも最終コーナーに飛び込むマックス。
その時である!
シャルロット「マックス!がんばれ~~!!」
シャルロット団長がわざわざ最終コーナーに移動して、マックスを応援&撮影してくれているのだ!!
マックス「いえぇぇ~~い!行くぜ!」
コーナリングでバイクをバンクさせた状態を下から見上げるアングルで撮影することに成功しています!すごい躍動感で大迫力!
実物よりも100倍くらいカッコよく撮影されています!
しかも!シャルロットはスマホのカメラでこの写真を撮影しているのだから驚きですね!
いやあ~写真撮影の腕前が格段に進化しています!素晴らしい!
そして残り2周回!
ここに来ていきなりペースアップしました!
やはりというか、やっとというか、兎に角本気モードに切り替わってしまいました。
そのままのスピードで最終コーナーを立ち上がって、ついにファイナルラップに突入!
全開走行が続くかと思いきや、コースの半分まで来たところで一旦牽制が入り、ペースが落ち着きます。
マックス「・・・ゴクリ」
誰がしかける!?
誰が最初に行く!?
そんなとこと考えていると・・・まさかのナイトライダーがアウトから仕掛けました!
それに反応してマックスもアウト側にラインを変えます。
ところがだ!
次の瞬間!!
複数の選手がイン側から仕掛ける!!
因みに、イン側は路面が荒れて走りにくいのですが・・・。
もうコースはカオス状態です!
こうなったらとにかくペダルを踏みまくって前にでるしかありません。
気が付けばいつの間にか最終コーナーに突入してるし!
混戦状態ですが、接触、落車もなく無事にコーナーを立ち上がってそのままフィニッシュラインを通過!
結果は・・・残念ながら入賞できませんでした。
マックス「・・・・無念」
肩を落としてコースから出ていくマックス。
シャルロット「マックス、おつかれさま!」
前回の大分ロードレースに続いて今回も応援・撮影してくれたシャルロットに感謝!感謝です!
いつもありがとね~!
今度、シャルロットがレースの時は、応援&撮影はこの荒野のマッドマックスにお任せあれ!
全てのレースが終わってから、いつものように暗闇の荒野へ姿を消そうと思ったのだが・・・だが!
マックス「ん?あのクルマから何やら良い匂いがするぞ?」
何の販売車か覗いてみると・・・
マックス「ジビエカレーだと!?しかもシカ肉!?」
次の瞬間!
マックス「シカ肉カレーください!」
結論から言おう!
このシカ肉カレーは絶品です!
マジで美味しい!
販売しているのを見かけたら絶対に食べるべきですよ!
シカ肉カレーを綺麗に平らげたマックスは、独り暗闇の荒野へと姿を消すのであった。
その後、マックスの姿を見たものは誰もいない。