アイツが天国から還ってきた 夢幻のマッドマックス Millennium編

The goal of all life is death. 凄惨な事故による心肺停止状態から仮初めの命を与えられ、アイツが天国から還ってきた。アイツは夢か幻か?だがアイツは残り少ない時間を自ら削って死に急ぐ。これはアイツの命が燃え尽きて灰になるまでの記録である。この命の終焉の刻まであと僅か・・・全ては時の中に・・・

【もう一対の翼を・・・】One step forward

みなさん、おはこんばんちは。

まともに動かない脚に鞭打ってジョギングしては、益々脚を壊してしまって二進も三進もいかない、死にぞこないのマッドマックスです。

一時は階段を上ることもできないほどの筋肉痛でのた打ち回っていたのですが・・・まだ生きています。

しかし・・・こんな調子では先が思いやられる。

下手すると最下位・・・いや、途中で走るのを止めてしまうかも・・・。

 

大会までの残りの日数は1か月を切ってしまったというのに未だにまともに走ることすらできない。

 

俺にはもう時間が無い

 

時間だけが過ぎ去っていく

 

俺だけが置き去りにされる

 

そんな思いに囚われることで、焦りが焦りを呼び、無謀なことをして怪我をして・・・という悪循環がループしている。

せっかくアイツが、俺に闘える翼「1歩前へ出る力」を与えてくれたのに・・・

 

そんなある日・・・

 

AEULGのメンバーで同じ大会に参加するベッキーと話をする機会があった。

ベッキーの状況は・・・

最近は臨時の仕事が追加されて仕事が忙しくなり休日出勤もしている。

練習時間は限られているが地道に走り続けている。

同じカテゴリーに自分よりも速い選手がいるため焦っている。

 

結局のところ、俺と同じくネガティブな要素は有るということだ。

でも俺と違うところは、俺のように腐ったり、自棄を起こしたりすることなく前向きに頑張っているところだ。

俺は精神力が弱すぎる。

ちょっとしたことで直ぐに落ち込んで、拗ねて、捻くれて、自棄を起こして、独り憂鬱になってしまう。

そんなまともに走ることすらできない俺なんかを、ベッキーは勘違いして買い被ってくれている。

心肺機能が高いからきっとなんとかなるってね。実際の俺は、心肺停止状態から何かの間違いで奇跡的に生き返っただけの、単なる死にぞこないなんだけどね。

どう考えても俺なんかよりも余程見込みがある。

そもそも、この大会の情報を俺に教えてくれたのも、日付が変わった瞬間から開始されるエントリー合戦を忘れて寝てしまった俺を救ってくれたのもベッキーだ。

他にも多くの借りが山ほどあって、俺は思いっきり怨まれているんだが・・・どうにかしてベッキーを勝たせてやりたい。

願わくばベッキーに闘える翼を・・・「1歩前へ出る力」を与えてくれ・・・

 

When it comes to a crisis, still keep on running.

You believe in power, its mental power.

You'll never lose you mind.

I'll never lose my mind.

There in no time to lose.

  

MADMAX "One step forward"